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以下、今更ですが、17日の本会議にも採択されてしまいそうだ、ということなので、ジェンダー問題に関心のある方々へのお知らせも兼ねまして、メモ化。

運用めぐる請願採択 2007年12月13日
http://mytown.asahi.com/ehime/news.php?k_id=39000000712130003

【松山市議会】狂った「ジェンフリ条例」に歯止めの請願採択へ ニュース記事に関連したブログ
http://14471.iza.ne.jp/blog/entry/421615/

で、この方が、今回市議会へ請願を提出したメンバーのお一人らしい。
http://blogs.yahoo.co.jp/miyakehiromasa/10462271.html

で、今回の請願内容は以下とのこと。

(1) 日本の伝統と文化を尊重すること
(2) 身体および精神における男女の特性の違いに配慮すること
(3) 家族と家庭を重視すること
(4) 専業主婦の社会的貢献を評価し、支援すること
(5) 子どもを健全に育成する上で乳幼児期に母親の役割が重要であることに配慮すること
(6) 性教育は社会の良識に配慮し、子どもの発達段階に応じて行うこと
(7) 数値目標は現実的に策定し、長期的視野に立って達成すること
(8) 教育においては上記の全項に配慮するほか、規範意識と公共の精神の醸成にも努めること
(9) 表現の自由および思想信条の自由を侵さないこと
(10) 松山市はジェンダー学あるいは女性学の学習あるいは研究を奨励しないこと
(11) 性別による固定的役割分担意識およびそれに基づく社会習慣を認定した場合には、その認定について松山市議会に報告すること
以上


で、この請願に対する反対意見も発見しました。

★松山市議会でトンデモ請願採択へ
http://hiroseto.exblog.jp/6944891/

この反論内容(↑)に関して、「その反論だとまた勘違いされてしまうんじゃ。」と思った箇所はけっこうあったのですが、とりあえず2点だけツッコミを入れると、これはちとなと。

1 ジェンダーフリーへの誤解があり、ジェンダーを正しく理解していない。
ジェンダーフリーとは性差別意識からの解放という意味で使われており、ジェンダー(社会的・文化的につくられた性差)によって個人の生き方が制限されず、男性も女性も等しく人間として自分らしく生きられる社会を目指したものです。しかし、一部の方々から誤った理解をされたことから、国の第2次基本計画の中では解釈が加えられています。


私は「ジェンダーフリー」を正しく理解しているつもりですが、ただ、ジェンダーフリーと一口で言っても、イダヒロユキ氏のようなトンデモさんが紛れ込んでいるのもまた事実でありまして、「誤解」が蔓延してしまったのも、「一部の方々から誤った理解をされた」のも、ああいうトンデモさんを野放しにしてしまっていたのが原因の1つであると思います。

ですので、そろそろ、「ふつうのジェンダーフリー」を提唱している人と「トンデモなジェンダーフリー」を提唱している人をはっきりと分類区分した上で、「ふつうのジェンダーフリー」を実践していく方向でいったほうが無難だと思うんですよね。。次に、

4)専業主婦の社会的貢献を評価し、支援すること。  
専業主婦を選択することは個人の自由です。しかし、「男は仕事、女は家事」という固定的な役割分担意識によって専業主婦を選ばざる終えなくなるのは防ぐべきであり、そのためには社会の意識や制度・慣行を変える努力が必要があります。


夫婦間の役割分担意識は「社会の意識を変える努力」などしなくても「経済情勢の変化」に従って変わっていきます。実際問題、未だに「男は仕事、女は家事」だと思っている人が半数だと仮定したとしても、その思いをそのまんま実現できる人は、最近の経済情勢を前提としますと少数なワケですよ。そもそも「男」と一言で言っても、多くは専業主婦を養えるほどの稼ぎなんてないのですから。。

ですので、「男は仕事、女は家事」という価値観がどうこう以前に、稼ぎの少ない男性が専業主婦を妻にするなんて、自殺行為でしょう、それは。。収入が足りないからこそ、専業主婦になったものの、パートに出る女性たちが多いわけで。

結局、「男は仕事、女は家事」という価値観にしたがっている人たちは、「稼ぎの少ない夫&パートの妻」という非常に経済的に苦しい状態にあるわけですから、そういう反論じゃなくて「うーん。どんな価値観でもいいんじゃないの?ただ、それだと貧乏街道まっしぐらだけどね。」くらいの感想でいいんじゃないの、と思ってしまうわけで。要するに、こういうワケで(↓)。

★●第137回●負け犬は二重に苦しむ
http://www.bitway.ne.jp/bunshun/ronten/sample/onti/071206/index.html
http://www.bitway.ne.jp/bunshun/ronten/sample/onti/071206/main_02.html

わたしは既婚だけれど子供がいないので、世間的な立場としては限りなく「負け犬」に近い。同年代の主婦の話を聞くより、負け犬と呼ばれる女性の話のほうが、シンパシーを抱ける。

その理由としては、わたしにしても彼女らにも「働かないと食っていけない」という事情を抱えているからである。不況のこのご時世、女の勝ち組というのは、家庭と仕事を両立させてる女ではない。夫の稼ぎだけで生きていける、専業主婦が本当の勝ち組なんである

小倉千加子によれば専業主婦にも、「働かなくても青山でお洋服を買って消費できる一等主婦」という段階のうえに「働くことにお金を消費することが許される特等専業主婦」がいるとのことで(採算を度外視した趣味のスクールなんかを開く人たちがこの世にはいるらしい)、二段階あるわけだけど、まあ細かいことはさておいて、夫の稼ぎだけで食っていける優雅な主婦になりたいというのが、昨今の女の子のスタンダードな願望である。


ところで、一番、反論として正当だと感じたのは、労働法がご専門の愛媛大学法文学部の笹沼朋子先生の意見でした。「請願事項10が請願事項2と矛盾しておりナンセンスである」というご指摘でありました。以下、リンク先より、ワード形式で読むことができます。
http://www1.cpm.ehime-u.ac.jp/sasa/fuma%20room/fuma071214.htm

以下、「松山市男女共同参画推進条例の運用の基本方針を明確にすることを求める請願に関する意見書」(ワード文書)より、引用。

(略)問題は、請願事項に表れている形式的、表現上の矛盾であり、その矛盾があまりに大きいため、はなはだ失礼ながら、公表がはばかられるようなものになっているということでございます。そのため、大きな混乱も予想できるということです。その矛盾とは、請願事項10における「松山市はジェンダー学あるいは女性学の学習あるいは研究を奨励しないこと」の文言が、他の請願事項との整合性に欠けているというものでございます。

すなわち、請願事項2では、「身体及び精神における男女の特性の違いに配慮すること」とございますが、女性の身体及び精神における特性を強調するような研究あるいは学習こそが、「女性学」あるいは、最近になってからは「ジェンダー学」と呼ばれているものでございます。例えば、わたしの研究は、職場における母性保護を中心とするものでございます。

妊娠・出産にかかわる女性労働者に対する保護措置をいかにするべきかという問題や、生理休暇をどう取り扱うべきかという問題が中心的になります。つまり、女性の身体に特有の問題ということができます。

そして、わたし個人の意思とはかかわりなく、学会はこうした研究を、女性特有の問題であることから、女性学あるいはジェンダー学の視点と認定することが多いというのが実情です。はたして、このような研究は、上記請願においては、女性の特性の違いに配慮した研究として好ましいものと評価されるのでしょうか、あるいは女性学であって悪しきものと評価されるのでしょうか。(以下略)



12月17日追記
誤解されると何なので追記。こういうのを見ると、いつも思うのですが、「男は仕事、女は家」と思っている人がいたとして、だからといって「社会の意識や制度・慣行を変える努力が必要」があるわけではないですよね?そういう価値観を持つ相手がイヤであれば結婚に至る理由は何もないですし、また 「男は仕事、女は家」という価値観の男女が上手くマッチングすれば、貧乏街道まっしぐらであっても二人が主観的に幸福であれば問題ないですよね。

そもそも政策であれ何であれ、他人の価値観に過度に介入するのはパターナリズム(paternalism)でしかなく、また、もしも今回の請願が採用されたとしても、イヤだと思う市民は、居住移転の自由(日本国憲法第22条第1項)に則り、引っ越せはいいだけで、逆にこういう政策が良いと思う人は他の市から松山市へ引っ越せばいいだけの話ですね。

12月18日追記。
採択されたとのニュースがあったので追記。
男女共同参画推進条例、伝統文化尊重の運用求める請願採択 愛媛(2007.12.18 02:20)

あと、イダヒロユキ氏についての批判は数年前からありまして、もしかするとまだご存知ない方がいるかもしれないので、以下、引用しておきます。
★女性学の権威主義(斉藤正美氏のHPより)
http://homepage.mac.com/saitohmasami/gender_colloquium/studies.htm

(略)伊田さんは、「ジェンダーフリー」概念を批判した私たちが「誤訳」を指摘したからといって「アカデミアの権威主義だ」という批判をしているが、女への批判に、自分達の中に少数しかいない男を代表に立てて反論する女性学会は、男女の権力関係に則った上で女を叩くという男社会の反撃のやり方を率先して踏襲している。

しかも、男学者である伊田さんがフェミニズムの「いきのいい入門書」としてとして推奨しているのがベル・フックスやサンドラ・ヘフェリンといった欧米のフェミニスト本だというのはなにをか況やである。伊田さんや伊田さんの主張を載せた日本女性学会こそ、 《 男>女、欧米>日本 》という既成の文化秩序を利用しているのではないのか。権威主義とは、既成の権力秩序の利用を指すのではなかったか。(略)


イダ氏の問題点に関するその他の議論は、こちらのリンク集が大変参考になります。
★日本女性学会&イダ氏議論関連リンク
http://homepage.mac.com/saitohmasami/gender_colloquium/ida_link.html
★日本女性学会&イダ氏議論関連リンク
http://diary.jp.aol.com/mywny3frv/260.html
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テーマ:男女問題 - ジャンル:政治・経済


















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