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(#Vanessa Beecroft, VB52, 2003)

トラカレ!経由で知った橋本努さんの講演より、以下「ラディカルな自由主義」に関する部分のみをメモ。

★12・15グラン・ワークショップでの講演から
9・11事件以降のイデオロギー(上) 橋本努さん
「よい子襲撃」論と「身から出たさび」論
http://www.bund.org/opinion/1099-3.htm

(略)まず、テロ事件に対する根本的かつステレオタイプ的な反応として、①テロ行為は全面的に誤っているとするアメリカ・ブッシュ政権(共和党幹部)の見解、および、②テロ行為の背景にある理由は全面的に正しいかもしれない、とする反アメリカ的で左翼的な見解、の二つを挙げることができる。

また、テロ事件に対する穏当だが根本的ではない反応(したがってテロの根源を除去しない反応)として、③アメリカにおける旧民主党系の言説、および、④ラディカルな自由主義の言説を挙げることができる。このうち最後の言説は、私がさらに展開を加えて擁護したいものであるが、まず①の見解から分析をはじめよう。(以下略)



以下、さらに、講演記録の(下)よりメモ。
★12・15グラン・ワークショップでの講演から
9・11事件以降のイデオロギー(下) 橋本努さん
多文化主義のアメリカなら応援できないか
http://www.bund.org/opinion/1100-4.htm

Ⅳ.移民受入れこそアメリカの偉大さ

 そこで最後に、第4のイデオロギーとして私が提出したいのが、ラディカルな自由主義である。それは例えば、テロ事件後にベストセラーとなったアントニオ・ネグリ&マイケル・ハートの『帝国』に代表される言説であり、市民権をもたない多様な民(マルチチュード)の政治的運動に期待を寄せている。

ラディカルな自由主義は、ブッシュ政権の率いる共和党のイデオロギー、すなわち「文化的な保守主義」と「軍事の拡張主義」に反対しつつ、マイノリティーの視点から人類の共存(支配の否定)を考える。それは、もはや反米主義を掲げるのではなく、むしろアメリカの共和的な理念を積極的に擁護する一方で、アメリカにおけるアングロサクソン文化の支配(ヘゲモニー)に反対する。またそれは、搾取されているアメリカ人や不法移民たちの立場に立って、軍事拡張主義を批判しつつ、多文化主義的な世界を模索するという運動でもある。

 アメリカの偉大さは、公民権の確立にあるというよりも、むしろ移民の受入れに基づく多文化主義の実践にある。いまアメリカに必要な政策は、軍事や保安の活動に資金をつぎ込むことではなく、むしろ、イスラム系の移民を多く受け入れて、中東諸国とのコミュニケーションを濃密にしていくことではないだろうか。そのためには、現在0・3%にも満たないイスラム教徒の人口を、爆発的に増大させるような移民政策が必要となるだろう。

 移民に注目するこうした発想は、アメリカでは少数派の左翼によって主張されているが、しかしその思想的内容は、自由主義とほぼ共有しうるものである。ここでは内容に則して、移民の自由な受入れ、自由市場経済の擁護、基本的権利の保障、軍備縮小、という諸理念をもつ未来社会の構想を、「ラディカルな自由主義」と呼ぶことにしたい。この立場は、とりわけ移民の受入れと軍事縮小に関心を寄せている。以下では、この二つの問題に絞って検討を加えたい。(以下略)


講演記録の結びは以下。

(略)以上、本稿ではテロ事件後に生じたイデオロギーについて、4つの立場に分類しながら分析を試みた。最後に挙げた「ラディカルな自由主義」は、一部の言説を私が独自に発展させた内容になっている。それは、一方では移民の受入れに基づく文化衝突の回避を、他方では軍備削減に基づく政府機能の縮小を求めるという、一つの長期的な実践の理念としてある。短期的には実効性のない理念であるかもしれないが、長期的な展望としては、閉塞する現実に抗う思想としての意義を持ちうるであろう。はたして国際社会における自由とは、何であろうか。私たちは2~3世代先のことを考えて、アメリカとの関係を新たに模索していかねばならない。



関連リンク
★橋本努氏ホームページ http://www.econ.hokudai.ac.jp/~hasimoto/index.htm
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