admin
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

昨夜、浅野千恵氏の『『性=人格論批判』を批判する』(現代思想』第26巻11号、青土社、1998年10月)を読んで、開眼した~。前々から「性の解放」を謳う一部のフェミニストたちの言説に疑問があったのですが、これを読んで、ああ、なるほどな、と腑に落ちました。

文中において、浅野千恵先生は、上野千鶴子氏の文を引用し、上野氏の示す「親密さとセクシュアリティを分離するというヴィジョン」に対して的確な批判をしておられます。以下、引用し、思ったことをメモ程度に。


(*注記*引用が長すぎると思う方いるかもしれませんが、短く引用してしまうと、趣旨が間違って伝わってしまう可能性があるため、正確さを心がけている次第であります、はい。)

この文章の中には、上野流フェミニズムの問題点がよく現れている。まず上野は、フェミニズムとは、男性中心的な近代セクシュアリティのありかたを「女の経験」から再定義しなおす試みだと論じている。この点については特に異論はない。

だが、その後に示される上野の解放のヴィジョンに対しては、これをフェミニズムとして提示されると、きっと違和感を覚える人も少なくないだろう。たとえば、親密さとセクシュアリティを分離するというヴィジョン。それがほんとうに理想的な状態なのだろうか。上野の表現はあいまいなので判断に困るが、前節の上野の主張を思い返すならば、おそらくここでも一対一的な貞操観念に縛られた性愛のありかたに対するアンチテーゼとして提示していることが推測される。

だが、女に対する貞操観念の一方的な強制(いわゆる「性の二重基準」)を批判し変えていくことと、性と親密性の分離を求めていくこととは異なることだ。それどころか、フェミニズムはこれまで、むしろ親密な性が実現されていくことこそを求めてきたのではなかっただろうか。

こういった上野のヴィジョンの中には、上野自身の個人的な関心のありかたが強く現れているように思うが、もちろんそれだけでなく、上野自身が設定している認識枠組み(近代化論)の論理的必然として、暴力と性を切り離すことと、親密さと性を切り離すこととがセットになってしまっている点も見逃せない。このことはまた、上野のフェミニズム理論が、フェミニズムの思想・運動と非常に切り離されたところで成立しているという問題を示している。

以上『『性=人格論批判』を批判する』(現代思想』第26巻11号、青土社、1998年10月)より引用。


「親密さ」と「性」を分離させる“べき”だとか“望ましい”と考えている人がいたとすれば、その人は、「親密さ」こそが「暴力の源泉」であると考えているのかもしれない。もしかするともっと単純に「親密さ」が怖いだけなのかもしれない。それに誰かを真剣に<愛>したことがある人ならば感覚的にわかる事だと思うけれど、「親密さ」と「性」を切り離すのは、ちとムリがありますし、そもそも、そうった状態を「目指す」っていうことそのものが、おかしいような気がする。

という程度のことは私も過去に考えたことがあったのですが、浅野千恵氏の論文を読んで、ああ、なるほど、そういうのは単に「貞操観念に縛られた性愛のありかたに対するアンチテーゼ」であり、多くの人がそれに魅力を感しないのも当然のことなんだな、というのが、ストンとわかった感じがしましたわ。

でも、なんていうんだろう。ちょっとだけ違和感がある。すご~く個人的な考えなのですが、もはや「貞操観念に縛られた性愛のありかた」を実践している人なんて、そんなにいないのかも、と思う。私の周囲では、男性よりもむしろ女性のほうが、そういうのに縛られてないというか、男性のほうがいわゆる「愛のあるセックス」を求めているというか、そういう感じを受ける。(ということで、中途半端ではありますが、続きは次の機会に。)

10月29日追記。
上で書いた<愛>とは、あくまで私が体験したそれであって、より正確には「信頼」と置き換えてもいいかも。それと、上野先生は「親密さと性が分離した性愛」=「愛のないセックス」と捉えているように読める。けれど実際、女であれ男であれセックス以前に<愛>なんて介在してないと私は思うし、過去を振り返ってみても実際そうとしか言えないんだよなぁ。。私がこう思うのは、単にジェネレーション・ギャップのせいかもしれないし、単に自分の実体験から感じることであって上野先生のように広く一般化した議論ではないからなのかもしれないし、単なる私の読み間違いなのかもしれない。うーん。個人的に思うことをまとめると。親密さと性はむしろ分離した状態から始まって、分離させたままにすることもできるし、統合することもできる。また、親密さを伴う性愛に至るには<愛>は必ずしも必要ない。むしろもっと即物的なもの、たとえばヘテロ女性であれば、その人が美しいと感じる男、こそが必要だ。
スポンサーサイト
テーマ:恋愛 - ジャンル:恋愛


















管理者にだけ表示を許可する



| HOME |


Design by mi104c.
Copyright © 2017 IdeaFlow, All rights reserved.


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。