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この前の週末は、熱が出てうなされつつ看病してもらいつつ、彼からこの本をプレゼントしてもらい、読書。

『シンプルな情熱』 (ハヤカワepi文庫)
2002、早川書房、アニー エルノー, Annie Ernaux, 堀 茂樹

一言でいえば、「おお、これは紛れもなくパッションだなぁ~」という小説。1回、軽く感想を書いてみたのですが、どうも感想を述べるために言葉を必要とする種類の小説ではないからか、しっくりこない感じがしたので、あとで何か思いついたら書くことにして、以下、引用のみ。

彼が戻ってきたのは現実ではなかった気がしている。あの夜のことは、私たち二人の物語の時間の内のどこにも存在しない。ただ1月20日という日付だけが残っている。あの夜帰ってきた男も、彼がいた1年間、そしてそのあとの執筆期間、私が自分の内にずっと抱き続けていた男性ではない。ほかでもないその男性には、私は絶対に再会することがないだろう。が、それにもかかわらず、あの非現実的で、ほとんど無に等しかったあの夜こそが、自分の情熱(パッション)の意味をまるごと明示してくれる。いわゆる意味がないという意味、二年間にわたって、この上なく激しく、しかもこの上なく不可解な現実であったという意味を。(p105-106)


彼は私に、「おれについての本は書かないでくれよ」といっていた。でも私が書いたのは、彼についての本ではない。自分についての本でさえない。私は、彼の存在が、存在であるというただそれだけのことによって私にもたらしてくれたものを、言葉にー彼は多分読まない、彼に向けられているのではない言葉に直しただけだ。これは贈り物に対する一種の返礼なのだ。(p119)


子供の頃の私にとって、贅沢といえば、毛皮のコート、ロング・ドレス、それに海辺の別荘だった。その後、贅沢といえるのは、知識人の生活を営むことだと信じた。今の私には、贅沢とはまた、ひとりの男、またはひとりの女への激しい恋(パッション)を生きることができる、ということでもあるように思える。(p110)


シンプルな情熱 (ハヤカワepi文庫)
シンプルな情熱 (ハヤカワepi文庫)アニー エルノー Annie Ernaux 堀 茂樹

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stars恋に焦がれる女の魂
stars濃い恋。
stars憧れるね
stars期待通りでした
stars素直。

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テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学


















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